1: ※会議の概要
2:
◯委員長 ただいまから
経済環境委員会を開会いたします。
本日の日程は、お
手元に配付のプリントのとおりであります。なお、
委員会終了後引き続き
協議会を開催し、
委員会審査事項以外の
所管事項について
当局からの
報告及び
質問等を願いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、これより
審査に入ります。
まず、第3
号請願「
米輸入自由化につながる『
ガット・
ウルグアイラウンド農業合意』の
国会批准と
関連法案の
国会提出をやめ、
食料自給率を向上させて安全な
食料を
国内で安定的に確保するための
食料・
農業政策の確立を求める
意見書の
提出に関する件」であります。
本件について、
当局に対し、何か
質問はありませんか。
3:
◯青野登喜子委員 請願の
事項の第1にあります
ガット農業合意をめぐる問題について、
政府の方では首相の
臨時国会での
所信表明の冒頭に、1月1日までに
批准をしてほしいと、そういう
所信表明があったわけです。その後の
国会をめぐる
状況を見ますと、かなりいろんな
動きが出てきております。
国民世論との
関係で見たときに、この
批准をめぐる
国内外の
動向について、
当局としてはどんなふうに
認識されているのか、その点について幾つかお伺いしたいと思います。
一つは、この
臨時国会での
やり取りの中で
一つ政府が認めたことがございますけれど、それは、
ガット協定の
最終文書の性格について
国会での
やり取りがありました。この
ガット協定の
批准というのは、
批准しないと
日本は
世界から孤立するかのように当初そういう言い方がされてきておりますし、
マスコミなんかでも
政府の署名で
批准問題は
決着済みというようなとらえ方な
どもありまして、明らかにこれは
国際貢献だから
批准をしなければならないかのようにあったわけですけれど、この
国会の中で実際に
河野外相などは、
最終文書自体は
国際約束を構成する
文書ではないと、そういうふうに認めたわけです。要するに、1月1日は義務的なものではないということを認めたということも、
一つ変化だと思うんです。そういう点で、実際には
政府与党の中でも
改革派などはこの問題では持ち帰ると、急ぐ必要はもうないのではないかと、こういう
世論になってきているということもありまして、
批准を拒否しても孤立することはないということが明らかになった
時点で、この米をめぐる
ガット協定問題をどう見ていくかというのは、
市当局としても
国内外の
動きをきちっと見ておく必要があると思うんです。その点についてどんなふうに
現時点での
国会の
動向などを見ておられるのか、まずその辺の
認識などをお聞きしておきたいと思います。
4:
◯経済局長 大変難しい問題でございまして、私
ども新聞あるいは
テレビ等の
マスコミを通しまして
国内外の
動きについては勉強しているわけでございますけれ
ども、今の
時点でどういう
方向になっていくのかということも含めまして、こうであろう、あるいはこうであるべきであるというところまで、大変申しわけないんですが、お答え申し上げかねるんでございます。
5:
◯青野登喜子委員 私は、今後どういう
方向になっていくのかという
認識を聞いているんじゃなくて、今
批准をめぐる
国会内での
動きはどうなっているのかと、それをどう見ているのかということをお聞きしているわけです。その点について、当然米をめぐる
市民の声というのは、米の
輸入自由化をしないでほしいという
市民の
世論としては圧倒的なものになっているわけですから、そういう
立場からやはり市の方としても国の
動きがどうなのかと見ておく必要があると思うんです。そういうことで、
国内の
動きでも、そういう
意味では急ぐ必要がないという
方向な
ども生まれてきているというのはかなり
国民世論の反映のあらわれだというふうに思います。国際的に国外の
動きについてもどうなっているのかという点について、これも見ておく必要があると思うんです。実際に
ガット協議に参加した国が124カ国と言われておりますけれど、今までに
協定を
批准したのはわずか23カ国にすぎないと、しかも
アメリカの上院・下院の議会でも手続きが難航して暗礁に乗り上げていると、こういう
世界の
情勢等があるわけなんですが、その点についてそういう
立場から見ても、
日本だけが急ぎ
批准をするなどというそういう大義はそこにはないというふうに思うわけです。その点については、
市当局としてはどんなふうに
認識をもっておられるのかお伺いします。
6:
◯経済局長 まさに
国際政治の流れあるいは
動きでございまして、大変申しわけないんですが、的確なお答えを申し上げるぐらいの知識あるいは考え方までまとまってございませんので、お許しいただきたいと存じます。
7:
◯青野登喜子委員 今回の
請願にありますように、昨年1年間の大冷害と不足を補う形での
緊急輸入米ということで、やはり
市民が体験したのは
日本のお米が食べたいということが実感としてあるわけです。実際にそれは可能になって当然のことだと思うんですけれど、この間の
食糧自給率、
請願の中の3項目にありますけれど、
食糧自給率を高めていくべきだということなんですが、この点についても、この間の
日本の
国内の
食糧自給率というのはどんな
推移を見ているのか、
現時点ではどの程度の
食糧自給率になっているのか、把握されておられればぜひその辺の御照会をお願いしたいと思います。
8:
◯農政部長 特に米という
関係でいきますと、穀物の
自給率でございますけれ
ども、これは家畜の
えさ等も含めて40%弱ということです。
9:
◯青野登喜子委員 このように
推移を見ますと、1960年代には79%維持していたということから見ますと、
大変自給率を切り下げてきたと思うんです。
食料自給率の
日本の
位置というのは今どうなっているのかということから見ましても、
世界の中で今どういう
位置にあるのかというあたりはどんなふうにつかまえておられるのか、お尋ねしたいと思います。
10:
◯農政部長 手元に正確な
資料がございませんけれ
ども、先生が今言われたように過去の
自給率が高かったということについては、確かに
日本の場合米を
主食にして
食生活が営まれていると。ただ、これは
減反政策の
段階で明らかになってきた現実的な問題があるんですけれ
ども、
日本の
食料は、昔で言いますと1人2俵ぐらい食べていたというところから、だんだん
食生活が改善されてパンとか
めん類とかということで、
相当米に頼る
度合いが減ってきたということで、
自給率は確かに減ってきて、米に頼る
依存度が少ない
関係で減ってきた経緯があると思います。そのかわり、小麦とか
麦類の
消費が拡大されてきたということでの
輸入が多くなって、
自給率が低下したということであります。特に
日本の
自給度合いといいますと、はっきり申し上げられませんけれ
ども、恐らく西洋あるいは
アメリカに比べれば相当低いことは事実だと思います。最近私は
ヨーロッパに行ってまいりましたけれ
ども、やはり
ヨーロッパの場合は相当過剰になりまして、国全体ではどうかわかりませんけれ
ども相当自給率が高いということは事実だと思います。
11:
◯青野登喜子委員 御
承知のとおり
世界のいろんな
分野で
食料問題を研究しているいろんな
専門家の方々の間からも、21世紀には大変な
食料の危機が来ると、このまま
推移すれば大変な
事態になると、だからどこの国もその
国民の
主食はやはり
自給率を高めるべきだと、このような警告がされているのは御
承知だと思うんです。実際にこの間のいろんな
資料を見ましても、例えばイギリスなどは1970年当時の
自給率が今の
日本と同じ48%と、
日本よりも低かった国なんですけれど、大変な
努力をして85年には77%にまで
自給率を向上させてきたと。西ドイツでも同じ期間に66%から93%に向上させていると。このように各国が大変な
努力をして
自給率を高めてきているわけです。それに比べて、
日本は逆に進んできているわけですよね。
農業をどんどん切り捨ててきたということで、今
日本の
位置というのは、人口2,000万人以上の国で50%を割っているのは
日本の国だけだと、こういう
事態にまでなってしまっているわけです。そういう
状況から見ても、やはり
自給率を高めていくということは、
国民の
食料の確保とともに
世界的にもやらなければならない、本当の
意味での
国際貢献は
自給率を高めるというところにあるのだろうと思うんです。そういうことから見ても、今
政府がやろうとしている
ガット・
ウルグアイラウンドの
合意に基づく
国内批准というのは、これは大変な問題になっているというふうに思うんです。そういう
認識に立って
国会、
国内の
動き、
動向もしっかり見ておく必要があるし、
世論についても、この
請願者の代表の
宮城の会からの
請願書ですけれ
ども、この
宮城の会にも
県北からも
単位農協が今どんどん参加してきていると。
消費者ももちろんですけれ
ども、そういう
意味ではかなりの県民の
世論になっていると。もちろん
仙台市民も含めてですけれど。そういった
市民の声というものをやはり
政府に向けて届けていく必要があるのではないかと思うんです。その点で
ガット協定の
批准は撤回しなさいと、こういう
請願書についての市としての受けとめ方もやはりそういう
立場に立つ必要があるのではないかと思うので、その辺について、
市民の
世論に対しての市の責任ある
立場というのは、どういうところに考えておられるのか、その点についてもお尋ねしておきたいと思います。
12:
◯経済局長 委員も御
承知のとおり、
農政のいわば
農業政策は、国あるいは県の
段階で基本的に行われておるわけでございます。私
どもの
農政はいわば市内の農家をしっかり支援をし御指導申し上げていくというようなところが基本だということで取り組んでいるわけでございます。なお、そういった
市民の
立場での
分野につきましては、これまでも
市長会等を通しまして国に
意見を申し上げあるいは要請をしてきたというような経過でございますので、御理解を賜りたいというふうに存じます。なお、
委員御指摘のとおり大事な問題でございますので、これまで以上に
世界の
動き、あるいは
国内の
方向等も含めまして勉強してまいりたいというふうに思っております。
13:
◯委員長 ほかにありませんか。
〔「
なし」と呼ぶ者あり〕
14:
◯委員長 それでは、
本件の取り扱いはいかがいたしますか。